精神的な暴力や嫌がらせをモラルハラスメントと言いますが、被害を受けているという自覚がないまま、知らず知らずのうちに深刻な状況に陥っているケースが多々あります。
「昔は優しかった夫が何故か最近怒りっぽいけど、私が至らないから」と自分を責めてストレスを溜め込んでしまうのが典型的な例です。
モラハラの特徴には次のようなものがあります。
常に自分が正しいと思っている
「今朝会議で早いって言ったのに、なんで起こさないんだ!」(実際はそんなこと言ってない)
「俺が録画してたテレビドラマ、勝手に消したろ!」(実際はもともと録画していない)
自分は絶対に正しいという歪んだ自信を持っており、相手が間違っているとして徹底的に責めたてる。
家庭内の問題をすべて妻の責任にする。
「おまえのやりくりが悪いから、いつも家計が苦しいんだ!」(実際は自分が散財している)
「子供たちが俺になつかないのは、おまえのしつけが悪いからだ!」(実際は自分が子供に興味を示していない)
自分の非を認めるどころか、家庭のトラブルはすべて妻のせいだと決めつける。
暴力ではなく言葉で罵る
モラハラ夫にはずる賢く臆病な者が多く、暴力を振るえば自分が暴力夫のレッテルを貼られ、世間から非難を浴びることを恐れています。
したがって、手を上げずに妻を威圧して支配するため、徹底的に言葉で攻撃します。
家の外では良い夫を演じる
人目を気にして外では優しい夫の仮面をかぶっています。したがって周りの友達に夫のモラハラを相談しても信じてもらえず、一人で悩みを抱え込むことになります。
嫉妬深く、外部との接触を絶たせる
妻のことを常に支配し監視下におこうとしますので、妻が外に出掛けて他の人間と関わりを持つことを極端に嫌います。妻の友達の悪口を言ったり、妻の実家の両親を悪く言ったりして、仲を引き裂こうとします。
たまに同情を誘うような発言や、優しい態度にでる
「俺はダメな人間だ、お前がいなければ生きていけない」などと同情を誘ったり、「いつもありがとう。愛しているよ」など優しい言葉をかけてくることもありますが、これこそ妻の罪悪感に訴えて思いどおりに支配しようとする手段です。