フォーチュン広島の探偵白書:50年前の恋人と感動の再会

総合探偵社 フォーチュン広島
フリーダイヤル:0120-917-791 「秘密厳守」「24時間受付」「相談・見積無料」

50年前の婚約者探し-3-

1週間後、私たちは再び高松へと向かいました。
今度は六条町方面で聞き込みを行なったところ、あっさりと酒屋が判明し、当時のB子さんの家も判明しました。

残念ながらB子さんは、TさんがB子さんと別れた数年後に坂出の方へ転居されていました。しかし、B子さんと親しくしていたという方が見つかり、その方から
「B子さんは結婚して松山の方へ移り住んでいたが、ご主人を亡くし、子供がいなかった事で婚家を追われてしまった。その頃までは手紙のやり取りをしていたが、それ以降は高松に戻られたという事ぐらいしかわからない」という情報をいただいたため、その情報を基に次の調査へと移行しました。

B子さんが現在70歳後半という高齢であることから、病院に通院している可能性が高いと判断し、市内の主要な病院から聞き込みを始めたところ、市民病院の外来に来られていた方から待望の情報が得られました。
その方の自宅近くにあるアパートにお年寄りの女性が住んでおり、その女性がB子さんと同姓同名で、背格好もほぼ同じであるというのです。

調査員はすぐにB子さんの家を訪ねました。応対に現れた女性は間違いなくB子さんであり、80歳近いとは思えないほどお元気な様子でした。
調査員がTさんの近況とご依頼の内容を話し始めると、B子さんの目から大粒の涙が溢れ、思わず調査員も目頭を熱くしました。B子さんの話によると、B子さんはTさんと別れた2年後に見合い結婚をしたものの、夫は酒が入ると人が変わったようになり、B子さんはそれでずいぶんと苦労をされたそうで、ある時B子さんは夫にお腹をひどく蹴られて病院へ担ぎ込まれ、それが元で子供ができない身体になられたそうです。

その夫とは20年連れ添われたそうですが、52歳の若さで亡くなり、その後B子さんは婚家を出ることになり、高松に戻ってからは病院のまかない婦の仕事で何とか生活をしてこられたそうです。
B子さんの思い出話を聞き終えた調査員は、Tさんが是非一度B子さんにお会いしたい旨を伝えると、B子さんは
「私にとってTさんは大切な思い出です。Tさんのお気持ちは私には夢のようです。できるものならば昔に戻りたいという願いがある半面、時間が経って年齢を重ねた今の私の姿をTさんには見せたくないという思いの方が強いのです。今日は突然のことで取り乱してしまい、きちんとお伝えできていないかもしれませんが、思い出は思い出のままにしておいた方が良いと思います」と静かにおっしゃいました。

その後、調査員はTさんとのさまざまな思い出話をB子さんからお伺いし、Tさんへの手紙を書いていただきました。
それはB子さんを見つけた証であるとともに、このうえないTさんへの贈り物となりました。この事をTさんに報告したところ、B子さんと同様に大粒の涙をこぼし絶句されました。

Tさんの気持ちが落ち着いたころ、B子さんからの手紙を渡しました。Tさんは手元を震わせながら何度も読み返しておられました。
その後しばらく瞑想されていたTさんは、私へその手紙を見せてくださいました。その手紙には次のように記されてありました。

「今日のようにこんな嬉しい日はこの何十年ありませんでした。Tさんの事は大切な私の宝物のような思い出です。ただ、すぐにお会いしたいという気持ちよりも、老醜を晒す事が恥ずかしく思い、とどまりました。この先何年生きられるか分かりませんが、気持ちだけは別れたあの日以前に戻したいと思います。再びお会いできる決心がつくまで、手紙で昔のTさんと私に戻ってお付き合いを深めたいのです」

それから半年後、Tさんは高松へと旅立たれました。今ごろは、50年前の青春を再び取り戻されているのでしょうか。