皆さんの中にも専業主婦をされている方が数多くいらっしゃると思います。
専業主婦は、万一離婚に際した場合、ともすればとても弱い立場となるものです。今回の依頼者様もそんな専業主婦の1人でした。
依頼者様によると、数日前にご主人から突然、「お前とは離婚する。家から出て行け」と一方的に言われ、その翌日からは義母までが家に押しかけてきて「鍵を返せ、出て行け」と繰り返すそうです。
また、ご主人は半年程前から毎日のように朝帰りを続けており、その頃より生活費もほとんど渡さなくなり、依頼者様は貯金を切り崩しながら生活をしていたそうです。
その上で、今回ご主人からの離婚通告を言い渡され、依頼者様は大変なショックを受けていました。
ご主人曰く、離婚原因は全面的に依頼者様の性格にあり、他に交際女性がいる訳ではない。慰謝料等は勿論、生活費を渡す気も毛頭なく、身一つでこの家から出て行けというものでした。あまりにも理不尽な言い分に、依頼者様は何か原因があるはずと考え、当社を訪ねて来られたのでした。
早速ご主人の行動調査を行ったところ、早々に交際している女性の存在が発覚し、ご主人は連日その女性とホテルに宿泊し、朝6時頃に着替えの為だけに帰宅してすぐに出勤するという日々を繰り返していました。やはり、離婚原因は別にあったのです。
これまで依頼者様は突然の離婚通告に戸惑い、決断しかねている様子だったのですが、この調査結果を受けて離婚を決意しました。しかし、ご主人からの離婚請求にそのまま応じるのではなく、妻としての権利を行使した上で、離婚に応じる事にしました。
具体的には離婚調停に備えて、依頼者様の意志で家を出たのではなく、追い出されたという形にする為、これまでと同様に依頼者様は家に残り、その間に当社がご主人の不貞行為の証拠収集を重ね、ご主人や義母との会話も証拠として録音しました。これは弁護士も交えた相談の上で導き出した方針でしたが、依頼者様にはとても厳しいものだったと思います。
ご主人や義母からの「精神異常」「流産してよかった」等々、凄まじいまでの暴言に耐えて、調停までの時を針のむしろ状態で過ごした依頼者様の頑張りには頭が下がります。
結果的に、この暴言を録音した物もご主人側の非を証明する大きな証拠となり、調停では全面的に依頼者様の請求が認められ、正当な財産分与と慰謝料を受け取りました。
当社は浮気の証拠取得と、色々なアドバイスは致しましたが、今回の勝利は依頼者様の努力によるものがとても大きいと思います。
今回のご主人は、「わしが稼いだ金をお前に渡す義務は無い」と言って、生活費すら依頼者様に渡していませんでした。
しかし、これは実は間違いで、夫婦は相互に助け合う義務と権利があるのです。このように、法的知識さえあれば即座に打破できる状況も数多くあります。
専業主婦でもその権利を行使してその立場を守る事ができるのです。泣き寝入りをする人が少しでも減る様、当社はこれからも全力を尽くしていきます。