夫婦間の争いごとは、基本的には夫婦間で解決するのが望ましいですが、そこに至るまでの経緯や互いの感情・思惑などが絡んでくると、複雑にもつれた紛争の糸はなかなか簡単にはほぐれません。
そして、最終的には裁判で争う事となってしまいます。
こういったケースでは、自分の権利や利益を守るために、法律を理解したうえで対処しなくてはいけません。
実際の事例で考えてみてください。
依頼者(原告側)
A子さん(33歳、結婚10年目、専業主婦、5歳の子供が1人)
夫(被告側)
B氏(38歳、トラック運転手)
半年前にB氏が別の女性と家出し、現在は行方不明となっています。B氏の家出は突然であり、幼い子供を抱えて生活に困窮したA子さんは、家出から4ヵ月後にようやくパートの職を見つけた。A子さんはB氏との離婚を望んでいます。
この場合、A子さんがB氏と離婚するにはどうしたらよいでしょうか?もちろんB氏を探し出して、離婚届に書名捺印させる事がベストです。しかし、故意に姿を消した相手を見つける事は簡単ではなく、1、2ヶ月で見つかるケースは稀で、ほとんどは見つけられません。
探偵社に行方調査を依頼することも一つの方法ですが、A子さんが生活に困窮している現状では、良心的な料金の探偵社へ依頼する事も経済的に難しいと思われます。
問題はB氏が見つからない時にどうすればよいのかです。次回はその「答え」とA子さんがとるべき行動についてお話しいたします。