男女の交際には他人が羨むような仲もあれば、人目をはばかるような交際など様々ですが、今回は男性が既婚者で小さな子どもが2人もいるにもかかわらず、独身女性を騙して交際し続けていた調査事例をご紹介します。
ご相談者は20代後半の女性、外資系企業でコンピューターのプログラミングを担当するキャリアウーマンの方でした。彼女の話の内容は次のようなもので、相談を受けている私でも思わず「この男は怪しいですね、独身者ではないでしょう。」と言い切ってしまうほどでした。話の要点を列記してみると、
①彼とは3年くらい交際しているが、自分の家の住所を呉市広の山側というだけで、はっきりと教えてくれない。
②彼の名前は会社の身分証明書を見せてくれたことがあり、彼が言っていることに間違いはなかった。
③仕事は証券会社の営業職で課長代理だという。
④彼は両親、妹の4人暮らし。父親は美術の元教師で、今は退職し子供たちに絵を教えている。母親は体が不自由なので、彼が日曜日に当番として母の世話をしているという。
⑤彼の家に行ってみたいというと、最近は不機嫌になる。
⑥彼の会社の営業職はフレックスタイムなので、普段は9時に出勤している。通勤は車が楽なのでマイカー通勤しているが、早朝会議がある時は車が混雑する時間になるので、その時は呉線の広駅からJRを利用しているという。
⑦週に1回「今から行ってもいい?」という電話があり、大丈夫と答えると、夜8~9時頃に私のワンルームマンションに車で来て、深夜0時くらいまでには帰って行った。親が心配するからと言って、泊まることはなかったという。彼女のマンションには空いた駐車場がないため、少し離れた平和大通りの市営駐車場に車を停めていると言う。
⑧月に1回は土曜日の早朝からドライブで遠出をした。その時には夕方6時くらいまでに広島に戻り、私を家まで送ってくれた。
⑨半年に1度、平日に有給をとり、泊まりがけの旅行をしていた。交通費・宿泊費は折半であったが、旅先での食事代や遊興費は彼が負担してくれた。
話の全体から透かして見えてくるのは、彼女も男性も休日が土・日曜であるにもかかわらず、デートは月1回のドライブだけであること。また、泊まりがけの旅行は平日に有休をとって行っていること(母親の世話があるという理由にせよ、不自然な感じが残る)。
何よりも住所を明らかにしないということが、交際当初なら理解はできても、3年も交際を重ねた相手には何故という疑惑が生ずる。また、先の記述にはなかったがドライブする時は必ずレンタカーや友人の車を借りていた(彼の車が軽自動車でドライブは辛いからという理由だった)。
彼女のマンションを訪れる時も、車は離れた駐車場へ停めて歩いて来るので、彼女は彼の車を直接一度も見たことがないそうです。
疑えばきりがないというようなことばかりですが、仮にこの男性が独身でなく、本当は既婚者でありながら若い独身女性を弄ぶ卑劣な男だと仮定したら、逆に全てに合点がいくことばかりです。もちろん、彼が本当に独身である可能性も十分考えられますが、彼女が感じた不安はまさに女性の第六感です。
彼に感じた言いようのない不安を抱えながら交際を続けるよりは、調査をして明らかにしたいという彼女の思いから調査に着手することとなりました。
事実は調査によってすぐに解き明かされました…