家庭裁判所で調停委員と話すときの注意点とポイントとは?

離婚調停では配偶者と直接やり取りすることはなく、男女1名ずつから成る調停委員を介して進められます。

調停委員は、一般市民の良識を反映させるため、豊富な人生知識や専門的な知識を持つ人の中から選ばれ、弁護士、医師、大学教授など各分野の専門家や、保護司、民生委員など地域社会の活動に貢献している人などがいます。
ただ、調停委員は非常勤で手当ても少ないため、離婚に関する法律に詳しい弁護士が本業を放ってまで調停委員を買って出ることは少なく、60歳前後の人生経験豊富な地域の有識者と呼ばれる人たちが多く選ばれています。

当事者の話にしっかりと耳を傾け、的確なアドバイスをくれて、双方の意見を調整し合意に導いてくれるのが理想の調停委員だと思いますが、実際には、高圧的な態度で説教ばかりしてくるガッカリな調停委員もいます。
「自分はこんなにツライ思いをしているのだから、きっと調停委員は味方になってくれるだろう」と期待する人もいるでしょうが、調停委員はあくまで中立的な立場で双方に接しますし、場合によっては相手の肩を持っているように感じることもあります。
しかし、調停委員に敵対心を抱いても何一つ得はありません。自分とは合わないからといって途中で変えてもらうこともできませんので、初回の調停から終わりまで同じ調停委員と付き合っていかなければなりません。

よく、調停委員を味方につければ調停が有利に運ぶようなことも言われていますが、いくら苦労話を連ねて同情を誘うなどしても、こちらの肩を持ってくれることはないでしょう。それよりもまずは身なりを整え、きちんとした言葉使いで接することを心掛けましょう。

調停委員も人間ですから、印象の良い悪いで対応は違ってきます。
それでは、実際どのように調停委員と話をすれば良いのかということですが、自分の主張が調停委員に理解されるような話でなければなりません。調停はお悩み相談の場ではありませんので、悩みや愚痴をぐだぐだ話していては時間の無駄になります。
離婚したい理由、離婚したくない理由など本来の目的に沿った話を分かりやすく調停委員に伝えましょう。
なお、大半の離婚調停は夫婦双方の主張が真っ向から食い違うもので、調停委員は夫婦交互に話を聞きながら妥協点を探っていきます。

そのなかで相手が明らかに嘘の主張をしてきたとしても、決して感情的にならず、冷静に相手の主張の誤りを指摘し、筋道の通った反論をしなければなりません。また、いくら自分に有利と思われる状況で調停が進んだとしても、最終的に相手が合意しなければ調停は成立しません。
しかし、これを次の段階である離婚裁判に役立てられるよう、調停委員とのやり取りの中で相手側の主張や持っている証拠を引き出していくことも必要です。