浮気調査を例にすれば、調査期間は最短１日から、最長で数ヶ月におよぶこともあります。調査期間を決める要素はいろいろありますので、代表的なポイントをいくつか載せておきます。
①対象者の浮気・不倫頻度
毎日のように不貞行為がおこなわれている場合は１日で調査が終わるケースもありますが（もちろん複数回の証拠を取れた方が証拠能力の点で有利です）、たとえば対象者が月に１回くらいしか浮気相手と会わない場合ですと、調査が長引きます。
②対象者の職業や行動パターン
浮気調査では、対象者の仕事帰りを狙う場合が多いのですが、勤務時間が決まっている普通の会社員なら調査が簡単なこともあります。
逆に、会社へ戻らず直帰（そのまま帰宅）することの多い営業マンだと大変です。そして、さらに大変なのが自営業、または職業不詳というケースです。こういう対象者になれば勤務時間など、あるようで無いものですから、かなり根気よく調査を続けなければいけません。
さらに大変なのが、対象者の行動において移動手段が自家用車が主で、１日中車に乗っていることが多いとなると、こちらがいくらプロであっても大変です。ましてバイク（125cc以上）であったら普通はお手上げ状態となります。
③対象者が遠隔地へ出掛けて浮気をしているケース
探偵社としては非常にリスクが高い調査となります。
例で挙げると、対象者が依頼者にはっきりとした目的地を知らせずに京都・大阪・奈良・名古屋・東京etcへ新幹線で出張（旅行）という名目で出掛け、目的駅に着くと対象者が浮気相手が待っている車に乗り込んで去っていくというケース。
自家用車の送迎位置はタクシー乗り場から離れている事が多く、この場合はこのような状況を事前に想定して２名で尾行を行う為、対象者が駅出口のほうへ向うと調査員の１人がすぐにタクシーを手配するのですが、どうしても間に合わない、どうしようもないという状況に陥るケースがあるのです。
こんなケースでは、事前に調査リスクをご説明し、調査を２回に分けて考えてもらっています。一度目は、浮気相手を特定して人物の映像と使用車両から人物の特定を行う事に重点を置き、二度目は一度目の調査で判明した浮気相手から対象者を追いかける手法をとるというものです。
もちろん、運よく一度目で何とかタクシーで相手車輌に追いついて無事調査完了となる事も当然の事ながらあります。その場合は、当り前なのですが、一度目の調査の料金だけで済む為、お客様にも喜んでいただけると云う事となります。
重ねて申し上げると、リスクが高い調査で調査を成功させる為には、積み重ねの調査が必要となるケースが多く、事前に依頼者様へ提示する調査期間がその分長くなる事が普通であり、一度目の調査で完了することは運が良くラッキーであったと云う事なのです。
④対象者の警戒心の強さ
意外なようですが、これも探偵を悩ませる要素のひとつです。対象者が尾行を警戒して後ろを振り返ったり、電車を降りるとみせかけてまた乗り込んだりされると、尾行するだけでもホネが折れます。対象者が尾行を警戒する原因は、大きく分けて４つあります。
・もともと神経質で警戒心が強い。
・依頼者が自分で尾行してバレた経験がある。
・他の探偵社が尾行してバレた経験がある。
・依頼者が、うっかり対象者に調査のことを漏らしてしまう。
こうなってしまうと普通の調査よりも調査員の数を増やしたり、行き先を予想して先回りしたりと、調査が長引いてしまうことになります。
⑤調査前から分かっている情報量
当たり前のことかもしれませんが、ある程度は事前に情報があった方が調査は容易になります。たとえば、浮気相手の顔写真があり、氏名・住所や使用車両などが分かっていた場合。その場合は浮気相手を調査し、その大まかな行動パターンを調べておいて（勤務シフトや休日のパターン）、それを本番の調査に生かすことができます。逆に、なんの情報もない場合は長期戦を覚悟した方がいいかもしれません。
⑥探偵の調査スキル
たとえば同じ人数・機材・時間を使った行動調査料金が、Ａ社は２５万円、Ｂ社は５０万円としましょう。料金の差は２倍ですが、Ｂ社のほうがＡ社よりも２倍の調査能力を持っているとは限りません（むしろ逆のパターンが多いような気もします）。
○○年の伝統と実績、という曖昧な言葉に惑わされず、しっかりと結果を出してくれる探偵社を見極めましょう。
探偵社ごとの料金・調査能力・サービスレベルの違いは、一般に思われている以上に大きいものです。何が得意なのか不得意なのか、有料なのか無料なのか、きちんと確認してから相談するように気を付けてください。
