フォーチュン広島の探偵白書:ストーカー被害に遭わないように

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増加する高齢者のストーカー

ここ数年、高齢者によるストーカートラブルの相談が増加しており、「高齢者は色恋沙汰とは無縁」といった認識は現代では通用しない状況です。

〇相談者Aさん 20代後半女性 喫茶店バイト朝から夕方までの勤務。(就職した会社を辞め、夜間の専門学校に通う)。一人暮らし。見た目は地味で大人しい感じ。

〇ストーカーBさん 70代後半男性 妻と2人暮らし
 ※Bさんはいつも一人で来店してきて、毎朝同じモーニングセットを注文される。滞在は午前中のみ。

相談者のAさんは個人経営の喫茶店でアルバイトをしていました。客層は近所に住む高齢者が多く、朝から高齢者の憩いの場と化していました。
Aさんは真面目な女性で、夜は福祉関係の専門学校に通っていることもあり、普段からお年寄りを大事にして優しく接してきました。
ある日、常連のお客であるBさんから「これあげる」と、手作りの焼き豚(チャーシュー)を貰いました。他のお客さんからもときどき土産などを貰うことがあったので、そのときも抵抗なく貰いました。
翌日、Bさんが来店したとき、Aさんは「焼き豚とっても美味しかったです、ありがとうございました。」と丁寧にお礼を言いました。Bさんは「美味しかったかい?じゃあまた作ってあげると」と喜んでいました。

ある日、Aさんが夕方自宅に帰ると、ドアノブにビニール袋が提げられていました。ビニール袋の中身は手作りの「焼き豚」でした。
Bさんが作ったものだと分かりましたが、何故、Bさんが自宅を知っているのか怖くなりました。
翌日来店してきたBさんに何気なくそのことを聞くと、「散歩をしていたらAさんが帰宅するのを見かけたので、自宅が分かった。焼き豚は美味しかったかい?」と笑顔で答えてきたので、それ以上は追及しませんでした。ちなみにAさんの自宅は自転車で10分ほど離れた場所です。

しかし、Bさんの行為はそれからエスカレートしてきました。
毎日、Aが帰宅すると、必ずドアノブにビニール袋が下げられていました。中身はアルミホイルで包まれたおむすびだったり、サンドイッチだったり、タッパーに入ったカレーだったりと、全て手作りのものです。焼き豚は抵抗なく食べられましたが、さすがにおむすびなどは抵抗があり、Aさんは手をつけず、廃棄していました。
翌日になるとBさんは必ず「美味しかった?」と聞いてきます。Aさんは「あの…美味しかったですが、本当にもういいですよ。お気持ちだけで十分です」と、何度もやんわりと断りましたが、Bさんはそんな忠告も聞かずに毎日手作りの食事をドアノブにかけていきました。
そんなことが3週間も続いたので、Aさんはバイト先の店長にも相談しましたが、『物を盗まれたわけじゃないし、暴力を振るわれたわけじゃないから、警察に相談するほどじゃないよ。そのうち飽きるだろうから放っておきな。Bさんは良いお客さんなんじゃけ』と言われただけで、解決にはなりませんでした。

いつもAさんはバイトが終わると一旦自宅に戻り、準備をして専門学校に行くのですが、その日は専門学校が休校でしたので、Aさんはバイト終わりにそのまま友人達と飲みに行きました。深夜帰宅したとき、ドアノブにかかったビニール袋がありましたが、そのときは取らずに放っておきました。
翌朝6時に玄関ドアを叩く音でAさんは目覚めました。驚いてドアを開けるとBさんが立っていました。Bさんは「ビニール袋がかかったままだから心配になった」と、不安そうに声をかけてきました。「あ、昨夜は飲み会で遅く帰ってきたので…」と言うと、「どういうつもりや!若い娘が遅くまで出歩くなんて!」と突然怒鳴り出しました。Bさんはしばらく説教をしてきましたが、さすがにAさんも腹が立ってきて、「Bさんには関係ないじゃないですか!大声出されると近所迷惑なので帰ってください!」と一方的に玄関ドアを閉めてしまいました。Bさんが玄関ドアを思いっきり叩く音が一度だけしましたが、Bさんは立ち去った様子でした。

その日喫茶店にはBさんは来ませんでした。
しかし、夕方Aさんが帰宅すると、玄関前にBさんが立っていました。Aさんの姿を見つけたBさんは、「今朝のことが納得できん!心配しているのに怒るとはどういうことか!」とものすごい剣幕で言い寄ってきました。恐怖したAさんは、反射的に「すみません」とBさんに謝罪してしまい、強引に部屋に入ってくるBさんを拒むことができませんでした。部屋に入ってもBさんは大声で怒鳴り続けました。Aさんは怖くて頭の中が真っ白になり反論もできない状態でした。
一通り喚き散らした後、Bさんは急に優しくなり、「言い過ぎて悪かったねぇ。Aさんのことが心配なんよ」とAさんの手を握ってきました。
Aさんも優しくなったBさんに安心したのか、「いえ、ありがとうございます…」と答えた瞬間、突然BさんはAさんにキスをして抱きついてきました。Aさんは一瞬何が起きたか理解できませんでしたが、反射的にBさんから離れました。
Bさんは気にする様子もなく、「じゃあ、今日は帰るわ」と、笑顔で帰って行きました。

 

Aさんは強いショックを受け、翌日からバイトは病欠しました。
すると、昼過ぎに玄関ドアを叩く音がして、「風邪かい?大丈夫かい?差し入れを持ってきたよ」と外からBさんの声が聞こえてきました。Aさんは居留守を使い、しばらくベッドの中で震えていました。Bさんが去ったあと、玄関を開けると、ドアノブにはおむすびが入ったビニール袋が入っていました。迷いましたが、ビニール袋を部屋に入れました。
しかし、翌日も同じようにBさんがやって来て、ドアノブに食料をかけていきました。しかも、今回からは手紙が入っており、「もう一度Aさんを抱きしめたい」などと言った恋文のような内容と、「必ず電話するように!」と携帯電話番号が記載されていました。

もう耐えられなくなったAさんですが、どうやって解決したら良いか分かりませんでした。警察に相談に行こうとしましたが、あまり大事になるのは気が引けますし、一度キスをされただけでBさんを逮捕することなんてできないと思いました。スマホで色々検索していたら、ストーカー相談をしてくれる探偵社(弊社)を見つけ、電話をして相談に行くことにしました。

弊社では以下の対応をしました。
・Bさんが毎日やってくるのを隠しカメラで撮影。
・Bさんの音声もICレコーダーで録音。
・Bさんがやって来たあと、Bさんを尾行して、自宅や家族構成を判明させる。
万が一、警察に届ける場合を考え、ストーカー行為の証拠を掴むことにしました。
Bさんは予想通り、それから3日間同じように毎日やって来ました。

ある程度の証拠は揃ったので、今度は私(重川)が直接Bさんと話をすることにしました。私はAさんの従弟という設定です。
Aさんの自宅で待機していると、やはり昼過ぎにBさんがやって来て玄関ドアを叩きました。私が玄関ドアを開けると、Bさんは驚いた様子で無言でした。Aさんは念のため、部屋の奥で待機してもらいました。
「Bさんですよね?Aの従弟の〇〇と言います。いつもいろいろご心配いただいてありがとうございます。」と声を掛けると、Bさんは「あぁ」と小さく頷きました。
私「いつも食料などをいただいて、お気持ちは大変ありがたいのですが、Aはそういうことをしてもらうのは、正直、快く思っていなので止めていただきたいんですよ」
Bさん「ほうか?でもAさんは喜んじょったけどの~」
私「なので、もう、ここへ食料を届けに来たり、部屋を訪ねてくるのは止めてもらえませんか?」
Bさん「あんたがしゃしゃり出ることはなかろう!Aさんとわしの話なんじゃけ!」
私「Aが困っているので、私が代わりにお伝えさせていただいているんです」
Bさん「あんたじゃ話にならんけぇ!Aさんと話させんさい!」
私「それはできません。もう来ないと約束していただかないと、警察を呼ぶことになりますよ」
Bさん「警察!?なんで警察を呼ぶんなら?関係なかろう!わしが何したんなら!」
私「部屋に上がりこんで、抱きついたり、無理やりキスしたりしましたよね?」
Bさん「無理やりなんかじゃないわ!ええ加減なこと言いなさんなや!同意のうえでしたんよ!」
私「Aは無理やりキスされて、大変困惑しています…」
Aさん「無理やりです!」部屋の奥にいたAさんが突然大きな声をあげて、泣き始めました。
Aさん「もう来ないでください!訴えますよ!」泣きじゃくっていましたが、きちんと意思表示をされました。
Bさん「訴えるって、あんたぁ…」
私「私も警察沙汰にしたくないので、お話しをさせていただいているんですよ。Aのところへはもう来ないと約束してくれますね?」
しばらく沈黙が続いた後、Bさんは「ほうか…迷惑じゃったんか…しらなんだ…」と呟き、こちらが用意した誓約書に名前を書いてくれました。肩を落ちして立ち去りました。

その後、Aさんは引っ越しをして喫茶店も辞められました。
Bさんからされたキスを思い出すと、憂鬱になると言われていましたが、新しい生活を楽しんでいるようでした。