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保険関係の法人様から行動調査のご依頼
相談内容
今から一年ほど前に同社の加入者がいわゆる右直事故を起こしました。
この事故の相手方が本件の調査対象者です。
同事故における過失割合は80:20で加入者の非が圧倒的に大きく、これまで依頼者である損害保険会社は対象者に対し、認定された後遺障害の等級から算出された保険金(入院・通院費・逸失利益・休業損害補填等)を給付してきました。
現在も対象者は「手のしびれが取れず、小銭もつかめないほどである」と訴えていますが、事故から約半年後に行われた精密検査で対象者が主張するような症状の起因となる要素は何も残っていない事が判明しました。
担当医も対象者の訴えに首を傾げていますが、対象者はあくまでも事故の被害者ですので、証拠も無しに疑う訳にはいきません。
もちろん、同損害保険会社にも調査部門があり、定期的に担当医へのヒアリングを行っていましたがそれでも埒があかない為、調査会社に調査を委託して、対象者の現状を確認したいとの事でした。
調査経過
普段の調査では事前情報として対象者の写真を預かるのですが、この場合の対象者は保険の加入者ではなくあくまでも加入者の起こした事故の相手方である為、依頼者である保険会社ではもちろん対象者の顔写真をお持ちではありませんでした。
この為、事前情報にあった対象者の現住所地にて監視を行いましたが、対象者と思しき同年代の男性はおろか対象者を介護しているはずの妻や、同宅へ出入する人物自体が皆無であった為、周辺で聞込みを行ったところ、対象者は妻と共に隣町の公営住宅へ引っ越している事が明らかとなりました。
この結果を受け、私たちは依頼者様へ状況を報告した上で、新たに判明した対象者の住所地で監視を行う事にしました。
公営住宅では表札などから対象者が住む部屋は確認できたものの、対象者の顔写真がない為、建物自体へ出入する人物ではなく、あくまでも対象者の自宅へ出入する人物を確認しなくては対象者の特定ができないのですが、とても建物内に留まって玄関を監視できるような構造ではありませんでした。
この後、紆余曲折の末に近くの自走式立体駐車場から対象者の自宅玄関が見通せる事が判明し、最終的にそこから監視を行う事になりました。
しかしそれから5日間もの間、対象者の妻と思しき30代後半の女性が出入するだけで対象者らしき男性が自宅から姿を現す事はありませんでした。
とはいえ、朝に女性が外出してから夕刻に帰宅するまでの間も対象者自宅の電気メーターが勢いよく回転していますので宅内に家人がいる可能性は高いのです。
5日目には依頼主の承諾を得た上で調査時間を延長して早朝から夜明けまで監視を行いましたが、対象者の姿は確認できませんでした。
祈るような気持ちで迎えた調査6日目、いつものように午前9時に女性が対象者自宅を後にしてから誰も対象者自宅へ出入する事無く午後4時になろうとしていました。
その時、対象者自宅の玄関扉が開いて、室内から顔中に無精髭を生やした乱れ髪の男性が現れたのです。
この男性はアパート1階へ下りると集合ポストの郵便物を確認した後、ポスト前に駐輪されていた自転車のハンドルを左手で握り、対象者が非常に重い症状を申告している問題の右手でごく自然な動作でサドルを握るとその自転車を少し壁側へと移動させてから自室へと戻っていきました。
短時間の出来事ではありますが、対象者であれば障害認定もおりて不自由であるはずの右手をこの男性は至極自然な動作で動かしている様子が撮影されました。
そして、その日の調査終了後に依頼主である保険会社の方に映像を見て頂いたところ、この男性が間違いないなく対象者本人である事が確認されました。
調査最終日である翌日の午後1時を過ぎた頃、ジャージ姿の対象者が自宅より現れ、1階まで階段を降りると昨日移動させていた自転車に跨り、自然な動作で両手でハンドルを握ると危なげなく走り出しました。
その後対象者は自転車で幹線道路沿いのタバコ屋へ向かうと自販機の前に立ち、ズボンのポケットから取り出した小銭入れを左手で持つと、その中の小銭を右手で摘まみ、左手に持ちかえるようなこともなくそのまま右手でコイン投入口へ差し入れたのです。
この映像は対象者が虚偽の申告をしている事を立証する確固たる証拠です。
調査報告とその後
対象者の症状に疑念を抱いて調査を依頼したとはいえ、証拠映像や報告書をご覧になった損害保険会社の担当者はとても驚かれていました。
そして、その後依頼主はこの調査結果及び証拠を基に対象者に対して給付金の返還を求める訴訟を起こし、危なげなく勝訴したと感謝のお電話を頂きました。
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