facebook(SNS)からストーカー被害を受けた!

ある日、面識のない男性から突然に交際を申し込まれる手紙が届く恐怖。

○依頼者さん
 Aさん:30歳の女性
 上幟町にある会社に勤務するOL
 ヨガを習っており、友達との食べ歩きや旅行が趣味
 未婚だが、好きな男性ができて、たまに食事をするようになったところ。 

○ストーカー
 K氏:44歳の男性

●調査に至るまでの概要

Aさんが仕事を終え、一人暮らしをしているマンションに帰宅すると、郵便ポストに手紙が入っていました。手紙は見知らぬ男性からで、綺麗な便箋に手書きで書かれていました。
手紙の文面では、以下のような内容でした。

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Aさま、はじめまして

さて、突然お手紙を差し上げ失礼いたします。
いつもAさんのfacebookを楽しく拝見させていただいております。
○日に行かれたフランス料理の「○○○」や創作料理の「○○○」は、僕もお気に入りのお店の一つです。「○○○」の●●●はとても美味しいですよね。

僕も旅行が好きで、休みがあればあちこち旅行に行っています。
冬の京都も良いですよね。この前Aさんが記事で書かれていた京都の甘味処はとても気になっていますので、今度行ってみようと思います。

挨拶が遅れました。僕はKと申します。(※名字は書いていない)
舟入に住んでおり、大手町にある会社に勤務しております。
8年前に離婚を経験して、現在44歳で独身です。
最近ロードバイクを始めて、休日の日はロードバイクで遠出しています。

Aさんのfacebookが心に留まり思わず手紙を出してしまいました。とても気が合いそうに思えましたので。

もしよろしければメールをいただければ嬉しいです。
メールから、趣味のことなどいろいろな話をしながら、ゆっくり仲良くなれるといいですね。

aaa-aaa@outlook.com

寒い日が続きますが、ご自愛くださいね。
お返事お待ちしております。

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AさんにはKという男性の名前に全く身に覚えがなく、facebookには30人ほど友達登録をしているが、Kという名前はありません。とりあえずfacebookのタイムラインの共有範囲を友達限定にしました。誰かの悪戯か、どう対処すれば良いか分からず、毎日気にしながらも時間が過ぎていきました。

一週間後に再びK氏から手紙が郵便受けに入っていました。同じ便箋でしたので、すぐに分かりました。

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Aさま

こんにちは。寒い日が続きますね。

さて、先日お送りして手紙は読まれましたか?
実は以前にfacebookから友達リクエストをしたのですが、お返事が無かったので、直接お手紙を送らせていただいたのです。

もしかしたら変な男からと勘違いされてはいけないので、改めて自己紹介をさせていただきますね。
僕はある大手企業に営業課長として勤務しております。企業名は今度お逢いしたとにきお伝えします。

車はスバルのフォレスターを所有しています。
通勤は基本は自転車ですので、週末に乗っています。ドライブに一緒に行きたいですね。 

一人暮らしが長くなったので、料理も得意ですよ。
寒い時期はよく鍋をします。でも鍋は一人で食べると寂しくなりますよね(笑)僕が作った鍋は美味しいので、一度ご賞味ください。

では、メールお待ちしておりますね。
aaa-aaa@@outlook.com

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Aさんは思い出しました。
確かに手紙が届く2か月くらい前にfacebookでkenji Yamadaというローマ字の名前の男性から友達リクエストが届いていました。Aさんは実際に知っている人しか友達登録しないのと、そのkenji Yamadaのfacebookには顔も掲載されていないうえ(※プロフィール写真は自転車の写真)、何の情報も掲載されていないので、無視していました。

警察に相談した方が良いかと思いましたが、[実際に何の被害にも遭っていないので、相談に行っても意味がないかも。警察に相談したことで大事になるのも恥ずかしい。またこのことが好きな男性に知られてしまうと、変に思われるのも嫌だし…]
Kからの返事を無視しておけば、諦めてくれるだろうと考えたAさんは、Kからの手紙に返事もせず、今後は無視することに決めました。

その後、再び一週間後に手紙が届き、さらに5日後に手紙が届きました。Aさんは中身も見ずに全てゴミ箱に捨てました。

その2日後、衣類を出したゴミ袋がゴミ収集所から無くなっているのに気が付きました。その中身は着なくなった洋服が入っていました。前夜にゴミを出して、出勤時に何気なく収集所に置いてある出したゴミを見たら、Aさんが出した衣類が入ったゴミ袋だけ収集所から無くなっていました。
何でだろう?と思いながらも、そのまま出勤しておきました。

そして、帰宅するとまたいつもような手紙も届いていました。ただ、よく見てみると今回の手紙には切手が貼ってなく、消印もありませんでした。Aさんは不気味も思い、すぐに手紙をゴミ箱に捨て、その日の夜に燃えるゴミとしてゴミ収集所に一緒に出しました。

翌日の午後20時過ぎに、Aさんが帰宅するとすぐにインターフォンが鳴りました。
Aさんは宅配でも届いたかと思い「はい」と応えると、その男性の声で「お送りした手紙が中身を見ずに破棄されて大変ショックを受けました。手紙ではお返事がもらえないと思い、直接訪ねました。一度お話しをさせていただきたいので開けてくれますか」と。
Aさんは動揺して、「すみません!!今は忙しいので開けられません!!」とすぐにインターフォンを切り、再びインターフォンが鳴っても出ませんでした。インターフォンは20分近く鳴っていましたが、その後は鳴りませんでした。
Aさんは一睡もできず、怯えて夜を過ごしました。

翌日は会社を休み、仲の良い女性の友達に電話。その友達が車で迎えに来てくれて一緒に警察に相談に行きました。警察に相談は行きましたが、Aさんはどのようにしてほしいと判断もできず、今回は相談だけとしました。
Kからの手紙も全て破棄しており、警察に提出する証拠も無い状態でした。

その足で弊社に相談に来られました。

依頼の内容は
・ストーカーしている証拠を取得して、ストーカー行為を止めるようにしてほしい。
・ストーカー被害を守ってほしい。

まずは、何故Aさんの自宅が分かったのか。
知り合いでないのなら、Kが言っていたようにfacebookから情報を得たことになります。
Aさんはタイムラインにある頻繁に記事をアップしており、全て確認すると、
・Aさんが近所のユアーズで食事を購入している記述
・自宅からヨガ教室が近い。何曜日に通っているか分かる
・勤務先からバスで通勤している
・勤務先もランチに行った記事からおよその場所は判断でき、友達登録している中に5人ほど同じ勤務先を記載しているので、Aさんも同じ勤務先だと予測できる
・自宅と勤務先の間にそごうがある
・自宅近くの飲食店を公開している
・ある雪が降った日に、ベランダから撮影した写真をアップしており、近所の病院の看板が写っていた

上記の情報を根気よく繋ぎ合わせれば、Aさんの自宅を特定するのは可能でした。
おそらくこれらの情報でKは突き止めたのではないかと推察しました。

弊社ではまずAさんには次のようなアドバイスをしました。
・帰宅時間が悟られないように、照明はプログラムタイマーを取り付ける。
・帰宅ルートを毎回変更する。
・防犯ブザーを持つ。

早速調査を実施。

Aさんには普段と同じように会社に出勤してもらいました。調査員が少し離れてAさんの後をついていき、Aさんに付きまとっている人物が居ないか確認することにしました。
24時間いつでもAさんと連絡が取れるようにして、何かあれば調査員が急行できる態勢も執りました。

そして気になっているゴミの件。
Aさんが出勤後に、Aさんが出したゴミ袋を回収する男性の姿を捉えました。会社の営業車に乗ったスーツ姿の男性がAさんのマンションエントランスが見渡せる月極駐車場で車を停め、Aさんがゴミを出すとそのゴミを回収していきました。
その場面を撮影して、調査員がその営業車を尾行。Kの勤務先が判明しました。

その営業車がAさんのヨガ教室付近に停まっているのも確認し撮影。
その様子を映像で確認したAさんは実家に戻られること決意され、しばらくはホテル住まいをすることにしました。

夕方Aさんの郵便受けに書類を投函をしているKの姿を確認。
投函されていたのは便箋1枚で、下記のような文章が綴られていました。

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Aさんへ。
先日は突然訪問してしまい、驚かせてしまいましたね。ごめんなさい
いろいろと誤解されているようなので、一度逢ってお話ししたいと思います。

美味しいお店を知っていますので、ぜひお食事をしながらお喋りできたら嬉しいです。
■日(土)の17時に中区●●にある「△△」というお店でお食事しましょう。

土曜日はヨガ教室は何時までだから、大丈夫ですよね?
明後日には予約しておきますので、ご都合が悪いようでしたら明日中にお知らせください。
では、楽しみにしています。

aaa-aaa@@outlook.com

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翌朝、我々はKの勤務先に行き、従業員用出入り口でKの出勤を待つことにしました。
8時20分に自転車に乗ったKが現れました。こちらはICレコーダーと腕時計型のカメラを装着してKに近づく。出入り口の外からは調査員が車内から撮影を行っていました。
そしてKを制止するように道を塞ぎ「Aさんのことで、ちょっとお話があるのですが」と伝えましたが、Kは「は?何です?」と怪訝な顔で止まることなく、他の社員達とエレベーターに乗ろうとしました。

小声で「あなたがAさんにストーカー行為をしている証拠映像がこれです。ここに来たのは警察に被害届を出す前にあなたの勤務先の確認に来ただけです。話し合う気が無いならもう結構です。」と伝えてましたが、Kはこちらに目を向けることなくエレベーターに乗りました。

しばらくその場で待ち、私が調査員が待つ車まで歩いて調査員と話しをしていると、Kが慌てて追いかけてきて、「ちょっと!誤解があるようなので、ちょっと待って!」と我々の車のところまでKがやって来ました。
「証拠って何?Aさんが何か誤解している?ど、どちらさんですか?」を急に焦りはじめた様子で話し始めました。Kから誤解を解きたいと申し入れがあり、近くのカフェで話し合いをすることにしました。

まずはKの言い分を聞き(全て苦しい言い訳)、そして、こちらからKが行っている行為はストーカー行為で犯罪だと伝えました。Kの顔から生気がなくなり、ずっと俯いていました。
そして、誓約書にキチンと署名すれば、今回だけは警察には届けない(Aさんからの意向で)ことを伝え、誓約書に署名させ、運転免許証を撮影しました。このときはじめてKの名前の漢字を知りました。
AさんはKに慰謝料も求めないと言われていました。

Kはしばらくうなだれていましたが、「迷惑かけました。もうAさんに近づいたりしませんので、これで許してください。すみません」と何度も頭を下げ、店を出ていきました。

Aさんに話し合いの結果をご覧いただき、安心していただきました。
ただ、もう今までのマンションは引き払い、会社も退職することを決められました。
一度ストーカー被害に遭うと、安心して元の生活には戻れないようです。