探偵業法について

探偵業の業務の適正化に関する法律の施行について

探偵社、興信所などの調査業は個人情報やプライバシーに深く関与するため厳格なモラルが要求される業種であるにもかかわらず、一部の悪質な業者による契約内容等をめぐるトラブルや違法な手段による調査など不適切な営業活動があとを絶たず、それらを取り締まる法律もありませんでした。
そういったなか、2007年に「探偵業の業務の適正化に関する法律」いわゆる探偵業法が施行されたのです。

欠格事由

次の項目のいずれかに該当するときは、探偵業を営むことができません。

・成年被後見人、被保佐人または破産者で復権をしていない人。
・禁錮以上の刑に処せられ、またはこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない人。
・最近5年間に第15条の規定(営業の停止等)による処分に違反した人。
・暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団員または、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない人。
・営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が上記の1~4に該当する人。
・法人でその役員のうちに上記の1~4までのいずれかに該当する者があるもの。

これによって探偵業者は営業所ごとに各都道府県の公安委員会へ届出をおこなう義務があり、届出をしないで探偵業務を営んだ業者は6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金に処されます。
届出の証明書は営業所の見やすい場所に掲示しておく義務があるので、探偵社を訪問する際には確認することをお勧めします。

その他、この法律では契約書の内容についてキャンセルに関する事項や守秘義務、支払う金額や時期などの明記すべき事項が細かく規定されており、重要事項説明書ではこれらの事項に関する説明を記述することとなり、これらに違反した場合の罰則規定もあります。

さらに、依頼者に調査結果を違法な行為に利用しない旨を誓約してもらう調査利用目的確認書の作成が義務づけられています。

契約前重要事項説明書はこちら>>契約前重要事項説明書PDF

重要事項等説明書はこちら>>重要事項等説明書PDF

 

探偵業者の遵守事項

探偵業者は、遵守すべき事項が法律によって定められています。

名義貸しの禁止

探偵業の届出をした者は、自己の名義をもって、他人に探偵業を営ませてはいけません。

業務の実施の原則

他の法令で禁止・制限されていることはできません。

人の生活の平穏を害する等、個人の権利利益を侵害することはできません。

書面の交付を受ける義務

探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、当該依頼者から、当該探偵業務に係る調査の結果を犯罪行為、違法な差別的取扱いその他違法な行為のために用いない旨を示す書面の交付を受けなければなりません。

重要事項の説明等

探偵業者には、依頼者との契約の前後において、法律で定められた項目を記載した書面を依頼者に交付する義務があります。

【契約前に交付する書面】
探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該依頼者に対し、次に掲げる事項について書面を交付して説明しなければなりません。

探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所(法人の場合は、代表者の氏名)
探偵業届出証明書の書面に記載されている事項
探偵業を行うに当たっては、個人情報の保護に関する法律その他の法令を遵守するものであること
守秘義務等に関する事項
提供することができる探偵業務の内容
探偵業務の委託に関する事項
探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の概算額及び支払時期
契約の解除に関する事項
探偵業務に関して作成・取得した資料の処分に関する事項

【契約後に交付する書面】
探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結したときは、遅滞なく、次に掲げる事項について当該契約の内容を明らかにする書面を当該依頼者に交付しなければなりません。

探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
探偵業務を行う契約の締結を担当した者の氏名及び契約年月日
探偵業務に係る調査の内容、期間及び方法
探偵業務に係る調査の結果の報告の方法及び期限
探偵業務の委託に関する定めがあるときは、その内容
探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の額並びに支払いの時期及び方法
契約の解除に関する定めがあるときは、その内容
探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する定めがあるときは、その内容

探偵業務の実施に関する規制

探偵業者は、当該探偵業務に係る調査の結果が犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いられることを知ったときは、当該探偵業務を行ってはいけません。
探偵業者は、探偵業務を探偵業者以外の者に委託してはいけません。

秘密の保持等

探偵業者の業務に従事する者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはいけません。探偵業者の業務に従事する者でなくなった後においても、同様です。
探偵業者は、探偵業務に関して作成し、又は取得した文書、写真その他の資料(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他、人の知覚によって認識することができない方式で作られた記録)を含みます。)について、その不正又は不当な利用を防止するため必要な措置をとらなければなりません。

教育

探偵業者は、その使用人その他の従業者に対し、探偵業務を適正に実施させるため、必要な教育を行わなければなりません。

従業者名簿の備付け、届出証明書の掲示義務

探偵業者は、内閣府令で定めるところにより、営業所ごとに、使用人その他の従業者の名簿を備えて、必要な事項を記載しておかなければなりません。
従業者名簿には、氏名、住所、性別、生年月日、採用年月日、従事させる探偵業務の内容を記載し、3年以内に撮影した無帽、正面、上三分身の縦の長さ3センチメートル、横の長さ2.4センチメートルの写真(無背景のものに限る。)を貼り付けておかなければなりません。
退職者の従業者名簿は退職後3年間の保管義務があり、退職年月日を記載して備え付けておかなければなりません。
探偵業者は、探偵業届出証明書を営業所の見やすい場所に掲示しなければなりません。

報告・立入検査

公安委員会は、探偵業の業務の適正化に関する法律の施行に必要な限度において、探偵業者に対し、その業務の状況に関し報告又は資料の提出を求め、又は警察職員に探偵業者の営業所に立ち入り、業務の状況又は帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができます。

指示

公安委員会は、探偵業者等が探偵業の業務の適正化に関する法律又は探偵業務に関し他の法令の規定に違反した場合において、探偵業の業務の適正な運営が害されるおそれがあると認められるときは、当該探偵業者に対し、必要な措置をとるよう指示することができます。

営業の停止等

公安委員会は、探偵業者等が探偵業の業務の適正化に関する法律若しくは探偵業務に関し他の法令の規定に違反した場合において探偵業の業務の適正な運営が著しく害されるおそれがあると認められるとき、又は前記の指示に違反したときは、当該探偵業者に対し、当該営業所における探偵業について、6か月以内の期間を定めて、その全部又は一部の停止を命じることができます。
公安委員会は、欠格事由のいずれかに該当する者が探偵業を営んでいるときは、その者に対し、営業の廃止を命じることができます。

罰則

1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又はこれを併科
ア.公安委員会による営業停止命令に違反した者
イ.公安委員会による営業廃止命令に違反した者
6か月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金
ア.届出しないで探偵業を営んだ者
イ.名義貸しをした者
ウ.公安委員会による指示に違反した者
30万円以下の罰金
ア.探偵業の届出書又は添付書類に虚偽の記載をして提出した者
イ.変更・廃止の届出書・添付書類を提出しなかった者
ウ.変更・廃止の届出書・添付書類に虚偽の記載をして提出した者
エ.契約を締結しようとするときに、重要事項について、又は必要事項を記載しない書面又は虚偽の記載のある書面を交付した者
オ.契約を締結したときに、契約内容を明らかにする書面、又は必要事項を記載しない書面又は虚偽の記載のある書面を交付した者
カ.従業者名簿を備付けなかった者又は必要事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をした者
キ.公安委員会による報告・資料提出の求めに応じなかった者
ク.公安委員会による報告提出の求めに対し、虚偽の報告をし、又は虚偽の資料を提出した者
ケ.公安委員会による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者